戦乙女が舞い降りた地で、

架空戦記
長編小説一作目、架空の世界を舞台にした戦争物の作品です。

第5話 アルデンテ島攻略作戦


 ラジオからは、先から同じ文句が延々と述べられている。要約するとその内容は次の通りだった。

 我が霧城連邦皇国は本日10月8日を持ってセレバンテス帝国とその同盟国との国交の一切を断絶し戦争状態に入ることを決定しました。
 これは、我が国にも戦渦を広げようとする彼らの愚かなる戦争を止めさせるのが目的です。
戦争は、最後の手段であり彼らが停戦に応じると言うことになった場合は戦闘を停止する用意もあります。
 しかし、それに応じられない限り我が国は国民の安全と平和を守るために断固として抵抗いたします。

 霧城連邦皇国 沙羅皇王

 この宣戦布告の内容は世界中の大使館で発表されていた。

 そして、霧城連邦軍は満を持して同盟国のリッシュメル王国とガバメント王国との国境付近に待機させていた陸空軍部隊の進軍を開始させた。国境といっても元々はリッシュメル王国の領土であったものをガバメント王国が侵攻して奪い取ってしまった土地である。
 その土地は、時代をさかのぼると領土の主が良く変わっており一昔前はガバメント王国の領土であったときもあった。

 しかし、これは多分に陽動目的を含んでいた。主目的はセレバンテス帝国の基地「アルデンテ島」の攻略にあった。
 攻略作戦は、この6日後の10月14日に行われる予定であった。

 その前日、霧城連邦皇国海軍総司令部は作戦開始の暗号電文を全軍に発した。
 『戦乙女は舞い降りた』
 その戦乙女は、これから何人の死者を選んでいくのか。

 そして、我が第一遊撃隊の戦乙女は・・・・

 10月14日、午前4時
 第一遊撃隊は、戦艦「伊瀬」の哨戒ヘリコプターを活用して付近の海空の哨戒に当たっていたが、途中で敵哨戒機に会うこともなく無事に作戦海域に到着した。
 まだ空は暗く月と数え切れないほどの星々が瞬いており海も荒波を立てることはなく静かに波音がするばかりであった。
 昨日リオン中将から作戦の最終説明があり、スパイからの情報で敵基地の航空戦力が増強されているとの説明があった。しかし、航空機の増強もあらかじめ織り込み済みであり作戦自体に変更はなく初期計画に基づいて攻撃を行うことに変わりはないようだった。
 「長門」「陸奥」「伊勢」「日向」「扶桑」「山城」の戦艦6隻と新鋭戦艦「紫花」「要芽」2隻の計8隻を主力とする第一水上打撃艦隊は1日前に第一遊撃隊と別れ、アルデンテ島に艦砲射撃を加えるべく航行していた。
 すみれ大尉は、まだほとんど何もない飛行甲板上に出ていた。もう少しすれば出撃する航空機が並べられることになるだろう。
 まだ寝ていて良かったのだが早く起きてしまったのでここに来ていたのだった。
「中隊長〜。どうしたんですか〜? こんな時間に」
 急に後ろから、ほわ〜とした声が聞こえた。この空母の飛行甲板上という場所に一番合わない声が聞こえた。レイカ・ストロベリー少尉だ。
「貴女こそなんでそこにいるの? 今は就寝している時間じゃなかったかしら」
「それを言うなら中隊長だって、そうじゃないですか〜?」
「そうだったわね。それで、レイカは何で起きてきたの?」
 すみれ大尉は、少しくらい顔だったのを明るくして言った。
「え〜と、寝ていたら誰かが外に出て行く音がして目が覚めちゃいました。そうしたら中隊長がいなかったのでどうしたのかな〜っと思ってここにきた所です」
「ごめんね、起こしてしまって。じゃあ、何か話をしましょうか。何か聞きたいことはあるかしら?」
「中隊長って、副長の佐渡中尉と仲が良いですよね? 海軍兵学校が同期だって事は聞きましたけれど、私はそれだけじゃない気がするんですけれど教えてくれませんか〜?」
「佐渡中尉とはね、兵学校時代は一、二を争うライバルだったの。私も佐渡中尉も争うつもりはなかったのだけど佐渡中尉とはいつも同じくらいの成績だったから外から見ればライバルみたいに見えたのだと思う。それで、周りの人たちが騒ぎ立てて知らない内に競うようになっちゃったの。でも、あの時は楽しかったわ。ほかの人は私のことを首相の娘としか見てくれなかったけれど佐渡中尉は一人の女性としてみてくれたから」
「そうだったんですか〜。私も中隊長のことは首相の娘だからじゃなくて一人の女性としてすごく尊敬しています」
 レイカ少尉は、敬礼をしてみせる。
「レイカ、敬礼しなくても良いじゃない。そう言うのをやられると私って照れちゃうのよ」
 二人が話しているところへ、また一人の女性が近づいていた。
「ちょっと起きて来てみたら、レイカと中隊長ではないですか。二人ともどうしたのですか?」
 第113戦闘機中隊の中で一番長身の佐渡永子中尉が言った。
「あ、永子じゃない。ちょっと早く起きちゃったのよ」
「私もちょっと早く起きちゃいました〜」
「そう。では、もうすぐここは航空機の準備が行われるから士官室へ戻りましょう。それと、レイカ。貴女はその口調を直しなさい」
「は〜い」
 佐渡中尉はレイカにはいつも注意しているのに口調全然直っていなかった。
 だめだな、これは。佐渡中尉は心の中でそう思った。
 佐渡中尉が階段を下りていくと二人もついていった。佐渡中尉も二人と同じ部屋だった。

 各空母は、基地攻撃隊の発艦準備を進めていて甲板上に続々と航空機が待機させられていった。
翔鶴の航空機のパイロット達は赤飯などの戦闘配食を食べて、翔鶴の飛行甲板上に整列して集まっていた。
 そんな中に、第一遊撃隊の『戦乙女』の氷城すみれ大尉ら第113戦闘機中隊もあった。
 中隊の面々12人は、集まっているパイロットの中では右端の方に位置していた。
 左から、中隊長の氷城(ひょうじょう)すみれ大尉。副隊長の佐渡永子(さわたり えいこ)中尉、第二小隊長のリンダ・フランクリン中尉、第二小隊のラクチェ・アースライト少尉、第三小隊長のイシュタル・アルフェレーラ中尉、第三小隊のレベッカ・プレトリア少尉、第四小隊長の北条千穂(ほくじょう ちほ)中尉、第四小隊のレイカ・ストロベリー少尉、第五小隊長のマリータ・スファラルド中尉、第五小隊の速瀬諏訪子(はやせ すわこ)少尉、第六小隊長のジュリア・ハーミス中尉、第六小隊のブリギット・ラングレイ少尉。
 皆、海軍兵学校出のエリートである。中隊長の氷城すみれ大尉や中隊内で一番長身の佐渡永子中尉などはまさしくエリートと言う顔立ちをしているが、レイカ・ストロベリー中尉はどちらかと言うとどこかの学生のようだった。なんだか彼女を見ているとこれから行くのは何かの旅行のように感じてしまう。しかし、外見ではそう見えてもエリートであることには間違いない。それは、12人全員が戦闘機で戦うところを見れば嫌でも知ることが出来るだろう。
 
 攻撃隊の隊長になっている屋良直弥中佐がその列の前に立ちパイロット達に出撃前の言葉を述べていた。
「お前達は、記念すべき我が海軍の最初の作戦に参加できることを誇りと思え。我々はこれからアルデンテ島基地攻撃に出撃する。宣戦布告をしてからの戦いであり、敵の反撃も予想されるがお前達なら必ず攻撃を成功させて帰還できると信じている。以上だ。総員搭乗」
第113戦闘機中隊の12人もそれぞれの烈風に乗り込む、そして一番前に待機していた戦闘機から順次発艦していく。そして、『戦乙女』の番だ。中隊長のすみれ大尉はエンジンのスロットルを全開にして左右にいる要員に敬礼をしてから風防を閉めた。敬礼をされた要員たちの中には顔を赤くした人も含まれており皆力強く敬礼を返した。
 そして、車輪止めを外してもらうと、飛行甲板を少し走った後、翼に揚力が発生してふわっと空へと飛び上がった。最後に車輪を機内に引き込み後続の部下達を待つように空で旋回し始めた。
他の隊員も敬礼をしてから風防を閉め、空へと飛び上がっていった。先は学生のように見えたレイカ・ストロベリー少尉も華麗に空母から飛び立っていった。
 そして、ブリギット・ラングレイ少尉が飛び立つと12機は1つの塊を作り後から飛び立ってくる爆撃機や攻撃機を待つために空を舞っていた。

 そして午前6時、天山艦上攻撃機に搭乗する屋良直弥中佐を攻撃隊隊長とし翔鶴から烈風艦上戦闘機20機、彗星艦上爆撃機28機、天山攻撃機20機。瑞鶴からも烈風艦上戦闘機が21機、他は翔鶴と同数。合計、烈風艦上戦闘機41機、彗星艦上爆撃機56機、天山攻撃機40機の137機が出撃し、アルデンテ島へと針路を取った。

「行ったか。これで、我々も引き返せなくなったということだな。近藤」
 羅山大佐は、だんだんと小さくなっていく攻撃隊の航空機の群れを見ながらポツリとつぶやいた。
「そうですね。しかし、精鋭の彼らなら必ずうまくやってくれますよ」
 私がそう言うと、羅山大佐は気持ちを切り替えたのだろう、普段の表情に戻り言葉を発した。
「よし、基地攻撃は彼らに任せよう。我々は空母部隊の護衛を果たすまでだ。レーダー員、どんな小さな反応も見逃すなよ。彼ら攻撃隊の帰る場所には指一本でさえも触れさせないぞ」
 それを聞いた艦橋要員は、羅山大佐のことを見ると「了解」と言ってまたそれぞれの作業へと戻っていった。

 その頃、戦乙女達は隊列を維持しながら自分達より速度の遅い攻撃機、爆撃機を蛇行等しながら護衛していた。
「母艦から飛び立ってすでに30分。攻撃目標の基地までは後45分といった所か。これまで、何百回と空を飛んでいるのに今日はいつもと違う空のようだ。私達はすでに今敵制空圏内にいる。しかし、そういう空域だって何回も飛んだことがあるはず。そう、あるはずなのに今日はすごく緊張している。なぜだろう」
 第113戦闘機中隊の氷城すみれ中隊長は、海軍最初の作戦に知らず知らずの内に緊張していた。
 しかし、それだけが彼女が緊張している理由だろうか。他にも理由はあるはずだ。しかし、すみれ中隊長にはそれが何であるのか分からなかった。
「私は中隊長。11人の部下の命を預かる中隊長だ。いや、11人だけではない攻撃隊全員の命さえ預かっているようなものだ。そんな私がこれくらいのことで緊張してはだめだ」
 すみれ中隊長は、これから戦場となるであろう基地の方角を見た。

 アルデンテ島を少し離れた空域では、定期哨戒任務を帯びた一機の飛行艇が飛んでいた。
「見張り員。どんな小さな異常でも見逃すなよ!」
「それは、もちろん分かっていますけれど。そんなに大きな声で言わなくても聞こえますよ。何でそんな大声で話すんですか?」
「それは、アルデンテ島が艦隊停泊能力を持つ重要拠点だからだ」
「でも、我が軍はアルデンテ島基地に一隻の軍艦も停泊させていないですよ。航空機だって増強しようと思ったらもっと増強できるのに。敵の主力はリッシュメルとガバメントの国境付近に集結しているそうじゃないですか」
「だからこそだ。そんな時に基地が奇襲でも食らった暁には大損害を受けるぞ。それに敵には強大な空母部隊がいる。我が海軍の倍以上のだ。その空母部隊の行方は全くつかめていないんだ慎重にして悪いことはない」
 機長は思った。これからの時代は航空機が主役であると。しかし、その機長も身をもって霧城連邦の航空機の性能を知ろうとは夢にも思わなかった。
「機長、あれを!」
 機長は指差された方向を見る。
「あれは、航空機隊だ。通信員、緊急伝だ。0650時、我・・・」
 我、敵航空隊を発見せり。そう言おうとした機長の言葉をいきなり後ろから聞こえてきた射撃音が遮った。
「敵機襲来、被弾多数」
「あの雲の中へ突っ込むぞ」
 機長は後ろを見るまでもなく操縦桿を倒した。
 戦闘機は後ろにぴったりとついてきて銃撃を加える。
「通信員、早く打て!」
 いきなりの攻撃に呆然としていた通信員に大声で言った。
 通信員はその大声に我に帰り司令部に対して電信を打とうとした時。一際大きな射撃音が響き彼が電信を打つ機会を永遠に奪ってしまった。
 飛行艇に乗っていた三人の乗員の命の終わりはほぼ同時に訪れた。一番機が通り過ぎた後、連続攻撃を仕掛けた戦闘機によって。

「基地までもう少しというところで哨戒機に発見されてしまったか。攻撃隊全機に告ぐ。速度最大、もはや奇襲攻撃は望めない。これは強襲だ。旗艦へ電信。すみれの花は早咲き、だ!」
 攻撃隊は隊列を維持できる最高速度で基地への攻撃位置に急いだ。

「基地司令。哨戒機から緊急伝です。0650時、我。までしか打っていませんが敵攻撃隊に遭遇した可能性が大です」
「よし、全航空基地に戦闘機の緊急発進を命令せよ」
 その時、司令部の部屋のドアを開けてまた一人軍人が入ってきた。
「司令」
「今度は何だ?」
「霧城連邦海軍の主力部隊の出現を認めました。最新鋭の紫花級戦艦二隻を含む八隻の戦艦を主力とする艦隊です。どういたしましょう?」
「攻撃隊と戦艦部隊、両方を相手とするには戦力が不足です」
「では、戦闘機で敵攻撃隊を撃退しつつ陸上攻撃機、爆撃機を艦隊攻撃に発進させよ。戦力が不足していても戦わずにいられまい。我々にとってはどちらも脅威には間違いない」

「坂東大将、攻撃隊が発見されてしまったようです」
「うむ、ではこちらも攻撃開始時間を繰り上げよう。攻撃隊から我が艦隊に注意をひきつけるのだ。照準はもうすんでいるな?」
「はい、済んでいます。いつでも砲撃開始できます」
「よし、敵基地に対して支援砲撃を開始せよ!」
 坂東第一水上打撃艦隊司令長官の命令により戦艦紫花以下戦艦八隻は砲撃を開始した。
 旗艦「紫花」の前後四基の三連装40p砲の射撃により開始された支援砲撃はアルデンテ島の各地へ着弾を始めた。

 第一遊撃隊の攻撃隊は、ようやく基地上空付近へと到着した。しかし、そこで待っていたのは航空基地から緊急発進した戦闘機の群れだった。
「前方より、戦闘機20機以上を確認、ほとんどが旧式のヴァース戦闘機だと思われます」
「では、ここは第113戦闘機中隊に任せる。これ以上戦闘機は割けない。ヴァルキリーズといわれる実力を見せてやれ!」

「了解しました」
 指令を受けた第113戦闘機中隊は、速度を最高まで上げ迎撃に向かう。
「みんな聞いたわね。敵は私達より数が多いけれど性能では私たちの方が上よ。ちゃんと編隊を乱さずに戦えば必ずやれるわ」
「了解」
 中隊12機は、2機編成ずつのロッテを二組4機のシュヴァルムにして一度高度を上げると敵戦闘機隊の頭上から一,三,五小隊が攻撃を加え、二,四,六小隊が奇数隊の援護に回る。
奇数小隊は、降下しながら銃撃する。敵戦闘機は編隊を組まず1機単位の群れで飛んでおり相互援護がしにくい状況だった。
 必然的に、敵戦闘機1機に2機で当たることができた。敵機は一番得意な格闘戦を仕掛けてきた。しかし、第113戦闘機中隊は決して格闘戦を挑まず、一撃離脱戦法で対応した。格闘戦に持ち込めたとしても射撃位置に着きトリガーを引き絞ろうと思ったときには目の前から戦闘機は消えており次の瞬間には後ろから支援機の銃撃を加えられる。
「すみれ中隊長、後ろから敵機です」
 すみれ中隊長の第一小隊は、返事をするより早く操縦桿を倒しほとんど真上の角度で急上昇した。
 そして、中隊長機を攻撃しようとした戦闘機は第二小隊のラクチェ・アースライト少尉に撃ち落された。
 すみれ中隊長は、引力によって座席に押さえつけられ身体を固定しているベルトによって気を失うほどに強く締め付けられる。普通のパイロットなら気を失っても良いようなものだが、すみれ中隊長は全く影響を受けていないようだ。それどころか、こんなアクロバットな飛び方を楽しんでいるようでもあった。
「中尉、ついてきているか?」
「もちろんです、中隊長」
 副隊長の佐渡永子中尉が、唇の端を少し上げながら言った。

「これで、2機目!」
 北条千穂中尉が本日2機目の戦果を上げた。
「やりましたね〜、北条中尉〜」
「レイカ、戦闘中くらいその口調はやめなさい」
「すみませ〜ん」
 北条中尉は、もうその口調を気にしないことにした。いちいち気にしていたら戦闘に影響してしまう。
 しかし、第113戦闘機中隊はそんなことを考える余裕があるほど技量と機体性能で勝っていた。

「隊長、ヤンがやられました。ファレスも」
 ヴァース戦闘機隊の副長が言った。
「くそっ、我が方は敵の倍以上の数なのにこれほどまでに一方的にやられるとは」
 彼は、何度も敵戦闘機を機銃の射程内に納めたがただの一発も当てることが出来ていなかった。
「た、隊長」
「どうした?」
「被弾多数、燃料漏れでエンジンが。エンジンが。このままでは・・・」
 副長からの悲痛な叫びはコックピットに命中した銃弾によって唐突に止めさせられた。
「くそっ、ジャックまで。許さんぞ。絶対に許さんぞ」
 隊長はジャックの死に激怒し目の前の戦闘機に狙いを定めるが、機銃のトリガーを引く寸前でその戦闘機は彼を嘲笑うかのように射程内から消えた。
 そして後方からのマリータ・スファラルド中尉機からの無慈悲とも思える正確な射撃によって彼の命の火は消されたのだった。

「中隊長、迎撃に出た戦闘機全機を撃墜しました。部下からの報告を総合すると全部で25機だったようです」
「了解した。中隊長より全機へ。攻撃隊に復帰する」
 副隊長の佐渡永子中尉は、すみれ大尉が返事をするのに少し間をおいていることに気づいた。
「了解」
 第113戦闘機中隊は、基地攻撃をすでに開始している攻撃隊の援護に戻ろうと現場に急行した。

「なに、25機の戦闘機が全滅? まだ敵戦闘機隊と交戦に入って数分もたって無いぞ」
「しかし、これは真実です。先ほど最後まで残っていた隊長機の通信も途絶しました」
「司令、第二飛行場の滑走路が使用不能。第一飛行場の管制塔からの通信途絶。第5対空陣地壊滅。航空機からの攻撃と砲撃によって各所に甚大な被害を被っています」
「主力戦艦部隊を攻撃に行った隊はどうか?」
「もうすぐ、交戦に入るようです。しかし、戦艦部隊には敵新型戦闘機は配備されていません。配備されているのは旧式の固定脚の戦闘機がほとんどのはずです」
「その戦闘機なら、7.7o機銃しかついていないはずだ。我々の重装甲の攻撃隊なら敵の戦艦の一隻や二隻を必ずや沈めてくれようぞ」

「全機、攻撃態勢に入れ。敵戦艦のどてっぱらに魚雷をお見舞いしてやるぞ!」
「敵迎撃機多数。我々に向かってきます」
「護衛の空母から発艦した戦闘機か、新型戦闘機より速度も遅いし武装だって貧弱なはずだ。怯まずに突撃すれば大丈夫だ。生き残りたければさっさと魚雷、爆弾攻撃を終了させる事だ」
 いくら旧式の戦闘機だといっても、全部が固定脚の旧式戦闘機ではなく。零戦も含まれていた。しかし、攻撃隊のパイロット達は一人も怯まず突撃を続けた。
「全機、迎撃開始! 1機たりとも後ろの艦隊に通すな」
 護衛空母「隼鷹」「飛鷹」から飛び立った九六式艦上戦闘機31機、零式艦上戦闘機12機が敵攻撃隊73機と対峙した。
 いくら航空主兵主義を掲げている霧城連邦といっても護衛空母まですべて烈風にすることは出来ず(そもそも烈風は重すぎて、カタパルトを装備していない護衛空母では使用できない)、第二主力戦闘機の零戦も主力空母にほとんどを取られ固定脚の九六式がいまだ護衛空母では主力であった。
「敵は装甲の厚い攻撃機だ。九六式は出来るだけコックピットを狙え!」
 戦闘機のパイロットはみんな士気が高かった。
 攻撃機に執拗に付きまとい銃撃を浴びせる。一機の九六式では撃墜されるほどの損傷を得ないが複数の九六式に挟み撃ちにされコックピットへの銃撃により撃墜されたり、零戦に撃墜された攻撃機もあった。
 また、攻撃隊の方も勇敢に戦った。中には備え付けの機銃で九六式を撃墜した攻撃機もあった。
 20機ほどの攻撃機が、戦闘機の防衛網を突破しついに艦隊攻撃が出来る位置に着いた。
 そこへ支援砲撃を中止し対空戦闘に切り替えた戦艦から駆逐艦までの40隻が卑怯とも言えるほどの濃密な対空砲火を浴びせる。
 一機が高角砲弾の直撃を受けて翼をもぎり取られて海へと墜落していった。他の一機は全身を蜂の巣にされ爆散した。
 艦隊の方も無傷ではいられない。攻撃機の爆撃をくらい、対空兵器を傷つけられ機銃要員は身体を吹き飛ばされた。身体を粉々にさせられながらも唯一残った右腕がその腕の主がまだ生きているかのように機銃のトリガーを握り続け見当違いの場所に弾がなくなるまで銃撃を続けた。
「テッー」
 その掛け声に呼応して、やっとのことで魚雷の投下位置に着いた攻撃機のパイロットがお腹に抱えた大きな魚雷を投下しようと投下スイッチに手をかけた。留め金が外れる音がして魚雷が投下される。されたはずだったが、投下されてすぐ対空砲火のうちの一発が魚雷に直撃し爆発した。そして、爆発の衝撃を足元からもろに受けたその攻撃機のパイロットは機銃弾から自分を守るはずの防弾ガラスに頭を強く打ち、首の骨を折って即死してしまった。
 駆逐艦の真下を投下されたうちの二発の魚雷が通過する。そして、後ろにいた重巡洋艦「足柄」の前部に命中し馬鹿でかい爆発音と共に足柄の先っぽをごっそり持っていってしまった。そして、その無くなって所から大量の海水が流れ込む。足柄の優れたダメージコントロール班によって沈没は免れたが大破してしまった。
 他の攻撃機は、攻撃する前に撃墜されるか、魚雷や爆弾を投下して離脱する時に撃墜されてしまった。

「被害は?」
「足柄が大破し、他艦艇も機銃、高角砲に損傷を受けました。しかし、足柄以外は航行には支障ありません」
「負傷者の救出を急げ、済んだ艦から砲撃を続行せよ。上陸船団はどうした?」
「いま、沖合にいます。 支援砲撃と空母機による攻撃を続け、午後には上陸を開始する予定です」

「そうか、全滅したか・・・」
「はい。どうしましょう、我が部隊の残存兵力は航空機が10数機。陸戦要員は多く残っていますが陸戦兵器で海軍の艦艇は攻撃できませんし・・・」
「ここは、降伏しては? これ以上無用な犠牲者を出すのはどうかと思います」
「貴様、本気で言っているのか! ここは我が軍の重要基地の一つなんだぞ、放棄するなんて出来るはずが無い。救援は来ないのか?」
「一応要請はしましたが艦隊は先の艦隊決戦で多数の艦に損傷を負っており。再編成して派遣してきたとしても少なくとも2週間はかかります」
「では、持久戦をしたとして持ちこたえられる日数は? この基地には地下施設があるだろう? ここに立てこもって戦えば結構な日数耐えられると思うが」
「敵の陸戦兵力がどれくらいなのか分からないのではっきりとは言えませんが、地上の陣地が戦艦部隊と航空隊の攻撃で多大の被害を受けている今、いくら地下に篭城しても一日ないし二日程度しか持ちません。地下施設も元々篭城を前提として建設されたわけではありませんから」
「それに、その戦い方は立てこもるほうも激しく精神を消耗しますし、戦ったとしても救援が来る可能性が限りなくゼロに等しい今の状況では帰って事態を悪化させて無用な被害を増やすだけだと思います」
「だとしても、我々アルデンテ島基地防衛部隊はこの基地を放棄するわけにはいかんのだ。最後の最後まで戦い抜く義務があるのだ。これは、基地司令の命令であるぞ、私の命令に逆らうやつはいるか?」
 基地司令の命令だといわれて反対意見を言うものは一人もいなかった。そして、その無謀としかいえない命令の代償は現場の兵士の血で払わされることになるのだった。

 第113戦闘機中隊の面々は二回目の出撃をしていた。そしてやっと休養が与えられたのだった。
しかし、休養と入っても何もしなくて良いわけではなく出撃命令が出たらすぐに出られるように準備をしておかなければならない。
 他の隊も順番に休養を取っていた。
 みんな、それぞれに割り振られたベッドで寝ているものや食堂で休んでいるものもいた。
いつもは元気なレイカ・ストロベリー少尉もさすがに疲れたのか、仮眠を取っていた。

 第一遊撃隊と第一水上打撃艦隊は海空からの攻撃を日没まで続けた。
そして、午後日が沈んだ頃。
 陸軍第五師団は、大きく四つの部隊に分かれて上陸作戦を開始した。
 アルデンテ島基地とは環礁とその中に存在する三つの島からなる直径60q程の基地である。
 だから、正確にはアルデンテ諸島と呼ぶほうが正しいだろう。
 三つの島はそれぞれ、キッカ島、フェプト島、そして一番大きく基地司令部もあるアルデンテ島がある。これらには第一から第三までの航空基地がありアルデンテ島には地下施設がある。
 四つに分かれた上陸部隊はこれらの島と環礁の攻略を開始した。

 ここは、その内一番大きなアルデンテ島。
 陸軍第五師団、第一上陸部隊を載せた輸送艦から上陸艇の通称“大発”が一艇60〜70人ほどの陸軍兵士を乗せエーデル海岸と呼ばれるアルデンテ島一番広くて大きな砂浜に次々と乗り上げていく。また、海軍所属の艦であるが上陸戦専用の艦で主に戦車を揚陸するための輸送艦を何隻も借り入れており、その輸送艦はエーデル海岸に艦首から乗り上げると戦車を揚陸していった。
 この輸送艦は、37o戦車砲搭載の九五式軽戦車なら14両積め、57o戦車砲搭載の九七式中戦車なら9両積むことが出来た。
 また、最新鋭戦車である九九式50口径75mm戦車砲搭載の九九式中戦車なら6両積めた。
 その戦車揚陸艦は計十三隻で、主力は九五式軽戦車だが10両前後の九七式中戦車も含まれておりさらに少数最新鋭の九九式中戦車も含まれていた。

 アルデンテ島攻略部隊には最終的に、兵員8000人、戦車約60両を揚陸することに成功した。他にも兵員輸送車等の車両を多数揚陸した。
 揚陸した兵や戦車は揚陸すると内地へ内地へと続々と進軍していった。そうしないと後続の部隊が揚陸できないからだ。部隊が揚陸し終わると武器弾薬や食料などの物資が揚陸されていった。
最初の揚陸の際は敵の反撃も予想して慎重に揚陸して行ったが、エーデル海岸は不気味に静まり返っていてまるで兵たちを地獄へいざなっているようであった。
「アルデンテ島攻略部隊、全員無事上陸成功。これより内地へ進軍を開始する」
 歩兵達は、三八式歩兵銃を持ち周囲を警戒しながら司令部があると思われる方向へ侵攻していく。
 戦車隊は周囲を歩兵に守られながら前進する。戦車にも機関砲が付いているが周囲を装甲に囲まれ視界が狭く、急に歩兵に襲撃されると戦車も弱い。

 第20小隊の面々は両側を森に囲まれた道を進んでいた。
「隊長、敵は我々に恐れをなして逃げてしまったのではないですか?」
「制海権、制空権を取られている中逃げればたちまち海軍の砲撃や爆撃で沈められているよ。そんな報告は海軍から聞いていない。すなわちどこかで敵の襲撃があるということだ」
「隊長、あれは?」
 その方向を向いた隊長に見えたのは敵の小銃から放たれた曳航弾であった。
「敵襲だ!」
 銃弾は隊長をすれすれそれていった。
 歩兵に護衛されていた九五式軽戦車は銃撃された方角へ砲塔を回転させる。
 そして九五式軽戦車から放たれた37o砲弾は銃撃した兵士がいるであろう場所で炸裂し闇夜を光らせた。
 そして、歩兵達もその方向へと森を分け入っていく。
 すると今度は反対方向の森から激しい銃撃が開始される。
九五式軽戦車の一両が砲塔の向きを変え砲弾を撃とうとした瞬間、今までで一番大きな発射音が響き、向きを変え終わる前にその戦車は爆散してしまった。
 他の戦車や歩兵が反撃する。
 戦車が集中砲火を加えると何かが吹き飛ぶ音がし、歩兵が三八式歩兵銃の狙い澄ました射撃で一人、また一人と倒していった。はじめは敵が先手を取ったが数ではこちらの方が圧倒的に上で瞬く間に制圧されていった。
「ほら、敵がいるだろう? 後、さっきはありがとな。私も少し油断していたようだ」
 隊長は、三八式歩兵銃を撃ちながら部下に言った。
「はい。あ、隊長今度は右で・・」
 隊長は彼が言い終わる前にその敵を倒した。
「分かっている。もうさっきみたいに油断しちゃいないさ。お前も死なないように頑張りな」

「中隊長、戦車三両がこちらへ向かってきているそうです。我々が知っている戦車より少し大きいと言うことです」
 この戦車中隊は、すでに九五式軽戦車を六両撃破していた。
「図体だけでかくても主砲は37oか57oだよ。このベルメールW号戦車なら無傷で倒せるさ。よし、そう簡単にはやらせないと言うことを見せ付けてやるぞ」
「了解」
 ベルメール戦車は75o戦車砲を装備する中戦車である。少々装甲が薄いのが難点であるが霧城連邦の57o砲は防げる程度の装甲を持っており連射性能も九七式中戦車を上回っていた。
その小隊長は、たとえ相手が九七式の改装戦車であったとしても必ず勝てると信じていた。そう、九七式なら・・・。

「榊小隊長、先行する歩兵から敵戦車隊らしきもの見ゆとの報告です」
 最新鋭戦車の腕の見せ所だ。
 彼の戦車はアルデンテ島攻略作戦に投入された九九式中戦車、二個小隊の内の一つであった。
「徹甲弾込め! 敵戦車隊が角を曲がって来た所を狙うぞ」
 九九式中戦車三両は主砲をその方向に向け、視界内に敵戦車が現れるのを今か今かと待つ。
そして、敵戦車と思われる影が後退しながら攻撃を加える歩兵の銃撃に一瞬浮かび上がった。歩兵は予定通り曲がり角まで敵戦車を誘導すると一目散に逃げていった。
「歩兵部隊、退避完了しました」
 歩兵部隊の隊長の言葉に榊小隊長は「了解した」と返答し、砲手に頷いた。
九九式中戦車三両の主砲が猛然と火を噴いた。榊小隊長は一瞬戦車が、砲撃の衝撃で持ち上がるのを感じた。
 榊小隊の戦車が放った三発の徹甲弾は敵戦車隊の先頭車に命中した。
敵戦車は、砲弾を側面に受け燃料や砲弾も誘爆して爆発した。

 味方戦車の爆発の光と衝撃に目もくれず中隊長は反撃を開始させる。
「対戦車自走砲か? それなら一発でやれるぞ、それにここの道は一本道で間に何も遮蔽物はないのだからな」
 ベルメールW号戦車は、75o砲を敵の方へ向ける。
「撃てー!」
 戦車隊の残り九両が敵に向かって75o砲を発射するその砲弾は敵車両に命中し敵車両は爆発する。いや爆発するように見えたが、砲弾はすべてはじき返されてしまった。
 そして、敵車両から反撃が来る。
 今度は二両がやられた。
「なんだ、敵の新型戦車か? 豆戦車しか作れないような霧城連邦に我が戦車に勝てるほどの戦車など作れるわけがない。どこかから輸入した戦車だな。そうとしか思えない」
 そう言うと、中隊長は接近戦に持ち込もうと高速で距離を詰めてきた。

「まだ、敵戦車隊とは距離がある接近戦に持ち込まれる前に頭数を減らすぞ」
 榊小隊の戦車三両はまたもや徹甲弾を発射した。
 その徹甲弾は接近中のベルメールW号戦車一両を撃破する。
「撃てー!」
 中隊は、先頭の戦車(榊小隊長の九九式中戦車)を狙って集中砲撃をする。
 すると、榊小隊は戦車を急発進させ弾をかわす。
 敵中隊の戦車は砲塔を回転させ、またこちらを狙おうとしている。しかし、彼らは榊小隊の戦車に夢中になって歩兵の存在を忘れていた。ベルメールW号戦車は、一番装甲の薄い真後ろを対戦車砲にさらしてしまっていた。
 対戦車砲を操る兵士はこれ幸いと狙いを定めて徹甲弾を撃ちだした。その徹甲弾は装甲の薄いところを貫通した。中隊の不幸はまだ続いた。牽制のために歩兵の放った銃弾が戦車の砲身の中に見事に入り、今まさに発射しようとしていた砲弾に命中してしまったのである。
 このことで中隊はまた二両の戦車を失ってしまった。
 中隊は、二両の戦車で対戦車砲を砲撃して黙らすと残り四両の戦車で一番近距離にいた戦車(榊小隊の三番車両)に砲撃を浴びせる。戦車自体は撃破出来なかったがキャタピラを破壊することに成功した。榊小隊側も反撃し四両のうち二両を撃破した。
 榊小隊長は、キャタピラを破壊された味方戦車をかばうように敵戦車へ向けて砲撃を続ける。
 榊小隊は、一番機動が早い戦車を狙った。中隊は、キャタピラを破壊された戦車を集中的に攻撃した。 また、機銃手が戦車に備え付けの機関銃で応戦し付近にいた歩兵を薙ぎ払った。
「残り四両で側面を向いている三番車両を狙う」
「砲撃準備よし」
「撃てー!」
 中隊残りの四両はほぼ同時に徹甲弾を放った。しかし、実際に敵戦車に向かって放たれた砲弾は三発であった。
 四両のうち一両は、榊小隊の戦車砲で撃破されていたのである。
 三発の砲弾はキャタピラを破壊され立ち往生していた戦車に命中した。
三番戦車は辛くも砲弾を防ぎきり撃破は免れた。しかし、砲弾の破片等で乗員一人が重傷を負ってしまった。
「残り三両の敵戦車を攻撃する。撃て!」
 二発の砲弾は敵戦車二両をそれぞれ撃破した。

「何! 私以外の戦車が全滅だと。もう、こうなったら突撃して攻撃だ」
 敵戦車隊の最後の戦車、中隊長の戦車は榊小隊長の戦車に猛然と接近する。榊小隊の砲弾をかわし、そしてきわめて近距離から砲弾を発射する。
 その砲弾は榊小隊長の戦車をわずかにそれて着弾した。
 榊小隊長は、残り二両の戦車で敵戦車を撃破した。

「アルデンテ島攻略部隊、10%の損害を得るも予定通り敵司令部を包囲することに成功せり。しかし、残敵の大半は司令部に隣接する地下施設に隠れている可能性が大である」
「キッカ島の制圧を完了せり」
「フェプト島、制圧完了」
「環礁地帯の制圧を完了」

「では、敵司令部と地下施設に降伏勧告を出せ」
 この命令を受けた現場兵士が地下施設へと続く扉を開け拡声器を持ち降伏を勧告した。
 しかし、その応答は銃撃によって返された。
「敵、我々の降伏勧告を無視しました」
「では仕方ない。地下施設の武力による制圧を開始せよ」
 まず、機関銃によって牽制射を加える。
 そして、兵士達が「我に続け」の合図と共に突入して行った。
 兵士は薄暗く狭い通路を進軍して行った。曲がり角では、まず鏡によって先を確認し敵がいる場合は機銃掃射をした後突入した。
 地下施設は意外に広く、なかなか中心部へと到達できなかった。
 それに引き換え、司令部の兵士は降伏勧告を受諾し白旗を揚げながら出てきた。
 司令部に残っていた兵士の大半は負傷兵で、ただちに後方に設営された野戦病院へ運ばれていった。
 野戦病院の優先は自軍の兵士であったが捕虜の負傷兵も平行して手当てされた。
 そして、二時間後地下施設の制圧も完了した。最後の部屋に到着したときには基地司令官や指揮官達は、すでに自決した後だった

 攻略作戦は、日が昇る頃終了した。
 霧城連邦の損害は、戦闘機16機、爆撃機3機、攻撃機5機喪失。修理の必要がある飛行機は計46機。
 重巡洋艦「足柄」、大破。他に第一水上打撃艦隊の3隻が小破。

 陸軍部隊、九五式軽戦車11両喪失。6両使用不能。17両修理が必要。
 九七式中戦車3両喪失。5両使用不能。2両修理が必要。
 九九式中戦車1両喪失。1両修理が必要。
 トラック等の車両も多数喪失。
 約400人が戦死し、その倍以上に上る兵士が重軽傷を負った。

 対するセレバンテス側の損害は、地上撃破されたものを含めて航空機163機喪失、戦車31両全部喪失。その他車両もほぼ全て喪失。
 約2500人戦死、900人以上が重軽傷を負った。

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